QNAPのNASにはApp Centerというアプリストアがあり、そこからたくさんのアプリをインストール可能ですが、qpkgファイルを使って手動でインストールすることも可能です。
従来、QNAP NASにOpenSSHをインストールしようとすると、パッケージ管理システムのOptware IPKGのqpkgファイルをインストールし、ipkgコマンドを使えるようにする必要があったらしいのですが、どうやら今はOptware IPKGが非推奨となったそうで、必要なファイルが見つかりませんでした。
そのため、以下のWikiの情報は既に古いようでした。
http://wiki.qnap.com/wiki/Install_Optware_IPKG
じゃあどうするのか。どうやら今はQnapwareという、パッケージ管理システムを使うようです。
http://forum.qnap.com/viewtopic.php?f=320&t=100843
http://forum.qnap.com/viewtopic.php?f=11&t=70425
上記の手順に沿って作業します。
まず、QNAP標準のsshdとは別にOpenSSHをインストールして動作させるため、標準のsshdのポートを変更します。コントロール・パネル → ネットワーク サービス → Telnet / SSHを開き、ポート番号を標準の22から12121に変更しておきます。
次に、先のページから Qnapware_0.90_arm-x19.qpkg をダウンロードし、App Centerからqpkgファイルをインストールします。
これで、opkgコマンドが使えるようになるので、以下のようにOpenSSHをインストールします。
opkg update opkg install openssh-server
OpenSSHの起動には sshd ユーザーが必要とのことなので、ユーザーを追加します。
adduser -h /tmp -s /bin/false -S -D -H sshd passwd -l sshd
また、OpenSSHインストール直後には鍵ファイルが存在しないため、生成したのちに起動させます。
ssh-keygen -A /Apps/opt/etc/init.d/S40sshd start
これで、QNAPのポート22は新しくインストールしたOpenSSHに切り替わります。標準のsshdにはポート12121から接続可能です。
今回インストールしたOpenSSHは標準のsshdとは異なり、adminユーザー以外もSSHでのログインが可能です。
今さらOpenSSHのインストールをしたのは、rsync+sshでの遠隔バックアップをやりたかったからなのですが、結局RTRRのほうが使い勝手が良さそうだと気づき、OpenSSHをインストールしたのはほぼ無駄に終わってしまいました。