Gehirn RS2は @isidai さんが社長を務める「ゲヒルン」が提供しているレンタルサーバサービスです。
現在、ベータテストとしてサービスを利用させてもらっているので、そのレビューを書いてみます。
きっかけ
自宅サーバは何年か使っていますが、公開用ページを自鯖に置くのは何かと問題がありました。
非固定IP、セキュリティ面の心配など。あとたまに落ちることも。
VPSかレンサバでも契約しようか迷っていたところ、isidaiさんから
とりあえずRS2で遊んでみたら? RT @falms: VPS欲しいような。レンサバでもいいかなー。
— isidai (@isidai) October 6, 2011
許可が下りたので(?)使わせてもらうことにしました。
実はこのときまで、RS2の存在は知っていたものの、クローズドベータだと思い込んでいました。もっと気軽に利用してよかったんですね。
用途
ひとまず、自鯖に置いてあったものの一部をそのまま移しました。といってもこのWordPressくらいなのですが。
あとrep2も移したのですが、レンタルサーバにrep2を置くというのはマナー違反のような気がするので、なんとかしておきます。
ブログをちゃんと公開したいと思って借りたので、今のところは普通に使うつもりです。
・・・変態な用途が望まれてる気がしなくもないですが。
機能
たくさんの機能があるのですが、私自身使いこなせていませんので、一部のみ。ちなみにs4サーバです。
自分用ではないにしろ、さくらのレンタルサーバ(以下さくら)も使う機会がありますので、それとの比較も。
・SSH接続
RS2ではzshが標準で使われています。今回初めてzshに触れました。
普段シェル環境を使わない自分ですが、それでも一番慣れていたのはbashでしたので、zshの独特な補完機能に驚きました。ディレクトリを掘っていくのが結構快適です。
ちなみにさくらではcshが使われているようです。久しぶりにcshも触ってみましたが、bashやzshのほうが好みです。
・VirtualHost
標準でVirtualHost機能に対応しており、ドメイン別に複数のサイトを作成することができます。
ワイルドカードでのエイリアスにもついさっき対応したようです。 example.com を持っていれば、 nandemoii.example.com のエイリアス(ApacheでのServerAlias)として *.exaple.com が使えるイメージです。
VirtualHostのためにドメイン名を登録する際、ドメインの所有権の確認があります。さくらにはなかったので一手間かかりますが、これは確認すべきだと思っていました。
・スナップショット
RS2上にファイルとして保存しているデータはスナップショット機能で自動バックアップされます。
数えてみると、現在は15毎のスナップショットが8個、8時間毎が3個、24時間毎が7個あるようです。
これらの各時点のスナップショットはホームディレクトリの復元に使えるだけでなく、ホームディレクトリ以下の固定のサブフォルダにマウントすることができました。
一部のファイルだけを取り出したいときは、復元ではなくマウント機能を使うことで簡単に手に入れることができます。
ものぐさな自分なので、自動バックアップはありがたいですね。
・独自SSL
IPアドレス共有タイプのレンタルサーバでSSLと言えば、たいていは共有SSLという方式であり、自分で取得したSSL証明書は使えないのですが、RS2では独自SSLに *部分的に* 対応しています。
部分的に、というのはSSLの仕様上しかたのないもので、環境を選びますが、XP&IEの組み合わせなどを避ければiOS環境などでも通常のSSLと同じように利用できます。ちなみにServer Name Indicationという機能です。
これは私が要望を出した機能でした。
@isidai ひとつ質問というか要望なのですが、RS2は独自SSL使えるようになりませんか?SNI対応してる環境からだけでも、持ち込みの証明書が使えたら嬉しいのです。
— F@L (@falms) October 28, 2011
@falms 出来るかもしれないです。今夜実験してみます。
— isidai (@isidai) October 28, 2011
@falms 独自SSLの持ち込みに対応しました。コンパネのドメイン設定から証明書の設定が行えます。
— isidai (@isidai) October 28, 2011
僅か一晩、というか夜中にわがまま要望を送ったら朝にはできてしまっていました。仕事が早すぎる。
その他
OSが64bitなのも良いですね。TwitterのツイートIDが数値として扱えますし。
もちろんそのあたりは言語との兼ね合いもあるのですが。
ファイルの転送はSCP,SFTP,FTPSに限定して、FTPを省いたあたりも特徴的。
設定したドメイン名のメールも使えるようなのですが、私はGoogleAppsを使っているので、この機能は使わず。
ポート番号が3つ分け与えられて、そのポートに向けたリバースプロキシ機能が使えたりもします。
価格の要望としては、レンタルサーバである以上、VPS(1000円くらい?)よりは安く、さくらのレンタルサーバのスタンダードプラン(500円/10GB)前後かなぁと思っていたのですが、もっと安くなる見込みのようです。ありがたい。
最下位プランでは1.5GBのスペースが割り当てられるようです。さくらの最下位プラン125円/1Gは安いけど年単位契約のうえPHPが使えず、2番目のプランの500円/10GBほどは必要ではなかったので、ちょうどいい設定かなと思います。
ただ、12月中に正式版へ移行予定と聞いていたところ、12月20日にいきなり繋がらなくなったことには驚きました。
正式版も出ず、2週間ほどまったく利用できない状態でした。
さくらのクラウドβ終了に伴い Gehirn RS2 s3, s4 も停止した。
— isidai (@isidai) December 20, 2011
ベータテストとはいえ、いきなりだったので困りました。
しばらく黙っていたのですが、
@isidai RS2のs4に入れていたデータが欲しいのですが、もう復旧させないのでしょうか?いきなり停止するとは思っていなくて、まだバックアップをとっていなかったのです。
— F@L (@falms) January 3, 2012
耐えきれなくなって尋ねてみれば、
@falms 明日くらいまでにs4環境復旧させようと思うのですが、それより前に必要ですか?
— isidai (@isidai) January 3, 2012
翌日復旧予定でした。催促してしまって申し訳ないです・・・。
そして翌日、復旧されました。
というか、レビュー書けよって話ですよね。すみません。
というわけで
復旧したところで、今年一番の記事をひとまず上げ、このレビューを書くことにしました。
年が変わったのを機会に、ブログ書くなりなんなりして、活用していきたいと思っています。
まだ正式版のリリース日は確定していないようですが、リリースが待ち遠しいです。
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